毎年多くの雑誌が創刊され、また一方では多くの雑誌が廃刊になっています。
その創刊号や最終号を見ると、その時代に何が求められ、何が時代から
取り残されていったのかを読み取ることができそうです。
最終号にはやはり、あまり力が入らないようで、当然宣伝もしないため、
いつの間にか消えてしまった、という場合が多いようです。 しかし創刊号には力の
入った記事が多く、また定価を低く抑えてある本が多いため、大変お買い得になっています。
時代をサンプリングするという意味で集めていた、雑誌の創刊号を少し紹介します。
きっと懐かしい表紙がいくつかあるのではないかと思います。
1960年代の雑誌を読むと、人間とは変わらないものだとしみじみ思います。 ただ、語彙は
違うものも多く、イカしたお嬢さん達が闊歩してます。 ギャグの宝庫ともいえます。(10/2002)
書籍番号: 001
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書籍名:
出版社:
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定価:
メモ:
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宝石 (月刊誌)
光文社
1965年 (昭和40年)
130円
表紙は真理アンヌで、篠山紀信(当時25歳)の撮影。 松本清張の連載推理小説
Dの複合等、やはり豪華メンバーである。
社会問題として、農薬に含まれる水銀を放置してきた農林省を批判している。
有害であることを10年も前に知りながら、農林省は公表を妨げてきたという。
今も昔も変わらぬということ。(10/2002)
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書籍番号: 002
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出版社:
出版日:
定価:
メモ:
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プレーボーイ (週刊誌)
集英社
1966年 (昭和41年)
60円
副題としてEntertainment for young menとなっているが、ピンナップ以外は普通の記事が多い。
それとお決まりの車の記事。 初代マツダ・コスモが出たころです、もちろんロータリー。(10/2002)
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書籍番号: 003
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
メモ:
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TOWN (月刊誌)
アサヒ芸能
1967年 (昭和42年)
180円
この年、全日空が羽田沖と松山沖で事故を起こした。 ここでは31ページ
にもなる特集を組んでいて、犠牲者の方々の前日の行動を綿々と綴っている。
最近のルポの手法とは異なるようだ。
全体的に言ってレイアウトが単調。(10/2002)
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書籍番号: 004
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書籍名:
出版社:
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定価:
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ヤング エース (月刊誌)
学習研究社
1968年 (昭和43年)
140円
小説主体の雑誌。 有名どころは大藪春彦と眉村卓ぐらいか。(10/2002)
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書籍番号: 005
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書籍名:
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出版日:
定価:
メモ:
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現代 (月刊誌)
講談社
1967年 (昭和42年)
150円
バランスの取れたちゃんとした雑誌。 軽い記事もあるし、現代人の思想
の貧困を嘆いたり、悪徳政商の手口をドキュメンタリーで追及したりしている。
悪徳政商の手法を読むと、成る程と感心してしまうのは、読み手の精神が下劣なのか。(10/2002)
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書籍番号: 006
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書籍名:
出版社:
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定価:
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小説エース (月刊誌)
学習研究社
1968年 (昭和43年)
160円
すべて読みきりの小説。 黒岩重吾、三好徹、佐賀潜、遠藤周作、梶山季之そのほか
有名どころをそろえている。 お約束の川上宗薫もいらっしゃいます。
グラビアを当時28歳の篠山紀信が撮っている。(10/2002)
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書籍番号: 007
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出版日:
定価:
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My way (月刊誌)
学習研究社
1968年 (昭和43年)
200円
このころの若者向けの雑誌の表紙には「ギター」だったのですね。
たしかにあのころは猫も杓子もギターを弾けました。
ゴルフ・クリニックが載っているのも一般誌としては早いほうでしょう。(10/2002)
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書籍番号: 008
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
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小説宝石(月刊誌)
光文社
1968年 (昭和43年)
160円
梶山季之、三好徹、黒岩重吾、三浦綾子、野坂昭如らが書いている。
もちろん川上宗薫もいます。(10/2002)
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書籍番号: 009
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書籍名:
出版社:
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定価:
メモ:
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bit(月刊誌)
共立出版
1969年 (昭和44年)
260円
副題にコンピュータ・サイエンス誌とあるようにプロを相手にした雑誌。
その後、図らずも電気屋になってしまったけれど、なぜこんな雑誌を買ったの
か記憶にない。 入力はカードか紙テープだったころの雑誌です。(10/2002)
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書籍番号: 010
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
メモ:
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週刊朝日カラー別冊 (季刊誌)
朝日新聞社
1969年 (昭和44年)
280円
写真を多用した季刊誌。紙質もよく、写真も当時の基準からみれば品質が高い。
アポロ/ジェミニからみた地球の写真は今だに覚えているほどインパクトがあった。
松本清張がアムステルダム運河殺人事件を書いている。(10/2002)
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書籍番号: 011
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
メモ:
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Hamライフ (月刊誌)
電波新聞社
1971年 (昭和46年)
230円
いきなりマイナーな雑誌で申し訳ないけれど、当時アマチュア無線は趣味の王様と言われていました。
いまやインターネットにぼろぼろにされてしまいましたが。
あのころ最も人気のあったDJ、青木小夜子(彼女もハムです)がフェアレディZに乗っている写真が出ていて、いつかきっと
などと思ったりしたものです。(10/2002)
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書籍番号: 012
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
メモ:
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週刊小説 (週刊誌)
実業之日本
1972年 (昭和47年)
100円
柴田錬三郎、黒岩重吾、梶山季之、森村誠一、五木寛之等おなじみのメンバー。 もちろん川上宗薫も。(10/2002)
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書籍番号: 013
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書籍名:
出版社:
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定価:
メモ:
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PLAYBOY (月刊誌)
集英社
1975年 (昭和50年)
360円
全頁カラー。 紙質も良く、写真の質も良い。 レイアウトも垢抜けている。(10/2002)
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書籍番号: 014
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書籍名:
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出版日:
定価:
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奇想天外 (月刊誌)
奇想天外社
1976年 (昭和51年)
420円
奇想天外がSF専門誌として再出発したもの。 復刻第一号と表示されている。
光瀬龍、筒井康隆、豊田有恒ら、おなじみのSF作家が登場。
SFが特殊なジャンルでなく一般に受け入れられるようになり、この手の
雑誌が多く創刊された。 スターウォーズ前夜。(10/2002)
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書籍番号: 015
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書籍名:
出版社:
出版日:
定価:
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SFアドベンチャー (季刊誌)
徳間書店
1979年 (昭和54年)
490円
小松左京、筒井康隆、星新一、半村良、平井和正など当時の日本のSF作家総登場である。
赤川次郎もおもしろい。(10/2002)
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書籍番号: 016
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書籍名:
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出版日:
定価:
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SF宝石 (隔月刊誌)
光文社
1979年 (昭和54年)
500円
米国のアイザック・アシモフス・サイエンス・フィクション・マガジンの翻訳が主。
ブライアン・オールディス、ホセ・ファーマーらの作品が掲載されている。
日本で調べた海外SFのベスト100がリストアップされている。今見てもなるほどと思う。
一位から順に紹介すると、幼年期の終わり、火星年代記、ソラリスの陽のもとに、夏への扉、
銀河帝国の興亡、宇宙船ビーグル号、アルジャーノンに花束を、デューンシリーズ。(10/2002)
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1980年代の雑誌は、10年から20年経った今が、読み返して一番面白い時期です。
また80年代後半のバブル期の雑誌は金もかかっているし、楽しめます。